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臍ヘルニアとは

咳をしたり腹圧をかけると、臍のところに膨隆を認めます。中には戻らずに出たままになっている方もいます。皮膚の下に筋膜という硬い組織がありますが、それに穴が開くことで腹腔内の脂肪や腸管が出てきます。小児では5歳頃までに自然閉鎖することがありますが、成人でできた臍ヘルニアで自然閉鎖することはありません。

原因腹圧が高い(便秘、慢性咳嗽、重たいものを頻回に持つ)、女性、妊娠出産歴、喫煙、肥満など様々なリスクがあります。

主な症状

腹圧をかけた時に腹腔内容物(腸や脂肪など)が出入りすることによる臍部の違和感や、時間とともに大きくなることもあります。腸管が脱出し戻らなくなり痛みが出現する嵌頓(かんとん)を避けるために手術をお勧めします。

診断に用いる検査

ほとんどの臍ヘルニアは、問診と触診で診断することができます。

手術を行う上で、ヘルニアの形状や部位、サイズなどを正確に知るためにCT検査を行います。

1CT検査

ヘルニアの大きさとヘルニア門(ヘルニアの出口)を確認するするための検査です。

2血液検査

糖尿病の有無や肝腎機能、凝固能などを調べるために行います。

治療法の実際

1cmまでの小さなヘルニアは臍の皮膚を切って、筋膜を非吸収糸で縫合閉鎖しています。

1cmを超えるヘルニアはメッシュを用いた手術をお勧めしています。いずれも全身麻酔下で行います。

メッシュを使用した方法には開腹とカメラを用いた腹腔鏡手術があります。

きずの大きさと感染する確率は比例するため、当院では腹腔鏡手術を行っています。

eTEP法(enhanced-view totally extraperitoneal )

手術方法
お腹の壁の中(腹膜外)にメッシュを入れる方法です。メッシュは腹直筋と腹膜に挟まれるため、タッカー(固定具)などで固定する必要はありません。お腹の4~6ヶ所に5~10mm程度の創を入れます。腹腔鏡を使って腹壁内を剥離してからヘルニア門を縫合閉鎖しメッシュを留置します。ヘルニア門が小さい場合は、腹直筋の後ろだけを剥離するRS(Rives Stoppa)で行います。ヘルニア門が大きい場合は、腹横筋というお腹の横側にある筋肉の片側または両側を剥離するTAR(Transversus abdominis muscle release 腹横筋リリース)を併用します。
特長
  • 近年、注目されている術式
  • 腹腔内にメッシュを留置しないため、慢性的なメッシュによる合併症(メッシュ腸管瘻など)が少ない
  • メッシュの固定が不要であるため、手術後の痛みが少ない
  • 巨大ヘルニアに対してもTARにより修復可能
  • 手術時間は2〜4時間 ※部位とサイズによって大きく異なります。

手術までの流れ

  1. 初診
    診察をして、手術を行うために必要な各検査を行います。(次回の外来で検査を行う場合もあります。)
    検査結果をもとに、患者さまにとって最適な治療方法をご提案させていただき、手術日を決定いたします。
  2. 2回目外来
    担当医師より、手術の術式や手術後の経過について詳しくご説明します。 また、手術のリスクについても十分理解できるように説明いたします。
    麻酔科医師が患者さまの体の状態を把握したうえで、麻酔方法の説明をします。
  3. 手術前最適化
    手術リスクをできるだけ下げるため、禁煙や糖尿病コントロールなどを行います。
    • 全身麻酔が可能な心肺機能であること
    • 活動性の感染(尿、皮膚、呼吸器など)がない
    • 禁煙が1ヶ月以上守られている
    • BMI(肥満度)40以下であること
      • BMIは体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で計算されます。
    • コントロールされていない糖尿病がないこと
    • 十分に説明を受け手術リスクについて理解していること
  4. 入院・手術
    手術当日に入院していただきます。
    ヘルニアの状態によりますが、手術時間は約2~4時間前後、麻酔の準備と術後の覚醒時間をいれて手術室の滞在時間は3~5時間程度となります。サイズによって入院期間は異なり、1cm以下のヘルニアは当日退院することも可能です。多くは、1~2泊で退院となります。
  5. 手術後のフォローアップ
    退院してから1〜2週間後、3〜6ヶ月後、1年後に外来で診察をします。
    • 状態や希望に応じて診察や検査(CT検査)を行います。

入院スケジュール

入院後の回復力を高める生活

手術前処置はありません。

下剤・浣腸・術前点滴の使用を控え、ストレスフリーで歩いて手術室に入室します。

手術後の痛みと吐き気の軽減に努めています。

鎮痛薬を積極的に用いた疼痛管理と国際的ガイドライン推奨の薬による嘔気対策を実施しています。

手術当日から食事を開始します。

手術当日の夕食から経口摂取が可能となります。

入院中はフランス料理の巨匠 三國清三シェフ監修の院内レストラン「ミクニマンスール」で調理した食事を自室にてお召し上がりいただけます。

手術後1日目からシャワー浴ができます。

普段と変わらない生活に向けて全身の回復を促します。入院の場合、シャワー・トイレ付きの個室で、周囲に気兼ねなく、静かな環境の中で過ごすことができます。

手術費用

健康保険の適用となります。3割負担の場合のおおよその目安です。

腹腔鏡下ヘルニア手術
150,000~170,000円
  • 高額療養費制度の対象となります。所得によって決められた自己負担限度額を超えた分が払い戻されます。入院会計時に「限度額認定証」をご提出いただくと、医療費請求額を自己負担限度額までの金額にとどめることができ、医療費の窓口負担を抑えることができます。
まずは専門医に相談
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今村清隆医師がお悩みやご相談に丁寧にお答えします。
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