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投稿日2025.08.20
更新日2025.09.11
KNOWLEDGE

胃カメラ検査で鎮静剤とは?痛みや不安を軽減する方法を紹介

#のどの違和感 #胃もたれ #胃痛 #胃食道逆流症 #胸やけ #逆流性食道炎 #食道がん

著者情報

石郷岡 晋也 医師 四谷メディカルキューブ 消化器内科・内視鏡センター 副センター長

2005年聖マリアンナ医科大学医学部を卒業後、同大学消化器内科に入局。秋田赤十字病院消化器病センター、聖マリアンナ医科大学消化器・肝臓内科講師、兼 川崎市立多摩病院消化器・肝臓内科副部長、内視鏡センター長を経て、2021年より四谷メディカルキューブ消化器内科に勤務。2024年からは内視鏡センター副センター長を務め、現在も聖マリアンナ医科大学消化器・肝臓内科非常勤講師を兼任。専門は消化器内視鏡診断・治療。日本内科学会 総合内科専門医、日本消化器病学会 消化器病専門医、日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医・指導医、日本ヘリコバクター学会 H.pylori(ピロリ菌)感染症認定医、医学博士。

胃カメラ(正式には「上部消化管内視鏡検査」と言いますが、ここでは「胃カメラ」で統一します)は、鎮静剤を使用することによって、検査に伴う不快感や痛み、不安を軽減できます。本記事では、四谷メディカルキューブでの検査方法や特徴、薬剤の役割、理想的な検査の頻度や施設選びのポイントをわかりやすく解説します。

胃カメラ検査の概要と当院の方法

胃カメラは、先端に小型カメラを搭載した内視鏡スコープを使って、食道、胃、十二指腸の粘膜を直接観察する検査です。食道では逆流性食道炎や食道がん、胃では胃がん・胃潰瘍・ピロリ菌感染症、十二指腸では十二指腸潰瘍が代表的ですが、診断できる疾患は多岐にわたります。定期的に受けていただくことで早期発見や治療にも繋がるため、現在では健康診断やがん検診の一環として、多くの医療機関で行われています。検査前の準備時間や終了後の休憩時間はありますが、検査自体の所要時間は5〜10分程度です。

内視鏡の挿入には、「経鼻ルート」と「経口ルート」があります。経鼻ルートの検査は患者さんの身体的な負担が少ない反面、内視鏡の操作や画質が経口ルートの検査よりも劣るという欠点があります。この欠点を補うために、当院では鎮静剤を使用した経口内視鏡検査を標準方法としています。従来よりも細く、かつ高画質の「細径スコープ」を使用し、鎮静剤を併用することで、咽頭反射(いわゆる「オエっ」となる反射)の軽減と観察精度の両立を可能にしています。さらに、全ての検査を経験豊富な日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医が担当し、正確な診断を行っています。

鎮静剤を使用した胃カメラの特徴

胃カメラにおける「鎮静剤」とは、検査に伴う不安や緊張、咽頭反射を和らげるために使用される薬剤のことで、検査開始直前に静脈内投与します。完全に意識を失うことはありませんが、鎮静剤を使用することで、意識がぼんやりとした「うとうとした状態」になり、検査中の記憶がほとんど残らず、痛みや不快感が軽減されるとされています【注1】。「眠っている間に終わった」と感じる方も少なくないでしょう。

また、鎮静剤に加えて鎮痛剤を併用することで、スコープ挿入時の違和感や腹部の張りをさらに軽減し、より快適に検査を受けていただくことが可能です。

胃カメラは1回だけでなく、定期的に受けていただくことも重要になります。上述したような薬剤の効果により、患者さんは検査への恐怖心を抱きにくくなり、「次回も受けられる」と感じる方が増える傾向にあります。特に、検査が初めての方や過去の辛い経験から定期検査を躊躇している方には、大きな安心材料となるはずです。

鎮静剤の使用はこのように大きな利点を持つ反面、血圧の低下、呼吸の抑制、薬剤そのものによるアレルギー反応などを引き起こす可能性があり(頻度は非常に低いです)、こういったデメリットへの対策も十分に講じる必要があります。
当院では、患者さん一人ひとりの年齢、体格(身長や体重)、基礎疾患、既往歴などを考慮して、最適な薬剤の投与量を調整しています。検査前の医師による丁寧な問診と看護師による観察のもと、安全に配慮した管理を徹底しています。

検査中は心拍、血圧、酸素飽和度などをモニターで常時監視し、必要に応じて酸素投与などの処置も速やかに行える体制を整えています。検査後は専用のリカバリールームで十分に休んでいただき、安全を確認したうえでご帰宅いただきます。

ただし、鎮静剤使用後はしばらく眠気やふらつきが残る場合があるため、検査当日は車や自転車の運転はご遠慮ください。公共交通機関をご利用いただくか、付き添いの方とご来院いただくようお願いいたします。

鎮静剤を用いた内視鏡検査は、全国的にも確立された方法であり、日本消化器内視鏡学会のガイドラインでも有用性と安全性が認められています【注1・2】。

当院ではこのガイドラインに基づき、安全性を最優先にした体制で、安心・快適な内視鏡検査を提供しています。

胃カメラ(上部内視鏡)検査を受けるべきタイミングと頻度は?

胃カメラは、明らかな症状がある場合だけでなく、無症状でもリスクに応じて受けることが推奨されます。

・繰り返す上腹部の痛みや違和感
・胸やけや酸っぱい液の逆流
・食欲低下や体重減少
・黒い便や吐血
・のどのつかえ感

一方、症状がない場合でも、40歳を過ぎたら定期的な内視鏡検査を考えるべきとされています。特に、

・胃がんリスクが高いとされるピロリ菌感染の既往がある方
・親族に胃がんを患った方がいる場合

は、年に1回程度の検査が勧められています【注3】。

また、ピロリ菌が除菌された後も胃がんのリスクが完全にゼロになるわけではないため、定期的な経過観察目的の内視鏡検査が重要となります。自分に適した検査間隔の判断に迷う場合は、自己判断に頼らず、かかりつけ医や消化器内科の外来で相談することをおすすめいたします。

安心して胃カメラ(上部内視鏡)検査を受けられる施設の選び方

胃カメラは多くの医療機関で広く行われています。選択肢が多いぶん、何を基準にして選べばいいのか迷う方も少なくないと思います。ご自宅や勤務先から近いなど,利便性を重要視する方もいるでしょう。しかし、検査を受ける際に最も大切なのは、「検査の質」です。それには検査を行う医師の専門性や、サポート体制の充実度が重要な判断基準となります。

まず、検査を担当する医師が日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医であるかどうかは重要なポイントとなります。専門医は、豊富な経験と技術を持つ医師が一定条件を満たすことによって取得できる資格です。内視鏡の操作技術だけではなく、病変の診断(ここが一番重要だと考えます)において、患者さんへ寄与するところは大きいと思われます。

次に、鎮静剤や鎮痛剤を安全に使いこなせるスタッフが常駐しており、有事の際は適切な対応ができるか、検査中のモニタリング体制が整っているかどうかも確認したいポイントです。

また、検査前の説明が丁寧であること、検査後の回復に配慮したリカバリールームが用意されていることも、患者さんの安心感に大きくつながります。

ぜひ、こうしたポイントを判断基準に受診先を選んでみてください。

当院でももちろん、これらの基準を満たした万全の体制を整えていますので、安心して受診していただければと思います。検査前の問診から検査後のフォローまで一貫して専門スタッフが対応させていただきます。

まとめ

胃カメラは、胃がんをはじめとする消化器疾患の早期発見・早期治療において、極めて重要な役割を果たします。「苦しい」「怖い」というイメージでこれまで検査を避けていた方や、実際に辛い経験をしたことで次を受ける決心がつかなかった方こそ、当院での検査をご検討ください。細径スコープと鎮静剤の併用によって、痛みや不快感を大幅に軽減した検査が可能となっています。
また、健康診断やがん検診目的の検査は、1回受ければ終わりというものではありません。定期的に受けていただくことが重要となってきます。そのためには、快適な検査体験をしていただくことで、「また受けてもいいかな」「定期的に受けていこう」と思える前向きな気持ちになっていただくことが何よりも重要だと、我々は考えています。

当院では、患者さんが安心して質の高い検査を受けられる環境を整えています。検査は全て日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医が担当し、丁寧で正確な診断を心がけています。「検査は受けたいけど怖い」「鎮静なしの検査で辛い思いをした」「検査を受ける適切なタイミングや間隔がわからない」「おなかの調子がなんとなく気になる」「以前より食欲がない」「健康診断で要精査となった」など、どんなに些細なことでも構いません。そのような時は、お一人で悩まずにぜひ一度当院へご相談ください。適切なタイミング、間隔で検査を受けていただくことで、将来の健康リスクを大きく減らすことができるはずです。

参考文献

【注1】 日本消化器内視鏡学会. 「上部消化管内視鏡検査ガイドライン」2020年版
【注2】 日本消化器内視鏡技師会. 「内視鏡診療における鎮静法マニュアル」第2版
【注3】 厚生労働省. 「胃がん検診ガイドライン」改訂版(国立がん研究センター)

胃カメラ(上部内視鏡)検査に関するお問い合わせ・受診予約

四谷メディカルキューブは、2005年に東京都千代田区に開院した有床クリニックです。
外来診療をはじめ、身体への負担が少ない低侵襲手術や人間ドックなど、多様なニーズに幅広く対応しています。開院当初よりセコム医療システム株式会社と提携し、信頼される医療サービスの提供を使命に掲げ、これからも安心と高品質な診療に努めてまいります。

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石郷岡 晋也 医師 四谷メディカルキューブ 消化器内科・内視鏡センター 副センター長

2005年聖マリアンナ医科大学医学部を卒業後、同大学消化器内科に入局。秋田赤十字病院消化器病センター、聖マリアンナ医科大学消化器・肝臓内科講師、兼 川崎市立多摩病院消化器・肝臓内科副部長、内視鏡センター長を経て、2021年より四谷メディカルキューブ消化器内科に勤務。2024年からは内視鏡センター副センター長を務め、現在も聖マリアンナ医科大学消化器・肝臓内科非常勤講師を兼任。専門は消化器内視鏡診断・治療。日本内科学会 総合内科専門医、日本消化器病学会 消化器病専門医、日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医・指導医、日本ヘリコバクター学会 H.pylori(ピロリ菌)感染症認定医、医学博士。