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投稿日2026.08.12
更新日2026.08.12
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乳がんのしこりとは?特徴(硬さや動き)と良性との違いを解説

#乳がん #乳がん検診

著者情報

林 光博 医師 四谷メディカルキューブ 乳腺外科 部長

高知大学医学部卒業。熊本大学医学部附属病院、熊本大学大学院生命科学研究部助教、国立がん研究センター先端医療開発センター、熊本市立熊本市民病院乳腺内分泌外科科長を経て、2020年より現職。歴代の日本乳癌学会会長のもとで研鑽を積み、国立がん研究センターでは国内外の研究者や大手製薬会社とともに最新の癌治療開発に尽力。国の医療研究開発機構AMEDの予算で癌研究を推進した数少ない乳腺専門医。医学博士。米国臨床腫瘍学会ASCO正会員、米国癌学会AACR正会員、ニューヨーク科学アカデミー会員。日本乳癌学会 乳腺専門医、日本外科学会 外科専門医、ほか。

乳がんは20代から増加し、30〜70代の女性で最も多く、その代表的な症状が「胸(乳房)のしこり」です。しこりに気づいた際に、「どうしたらよいか分からず不安でした」と話される方は多くいらっしゃいます。「精密検査で最終的に乳がんと診断されるのはごく一部」であり、「乳がんのしこりは無痛で硬く、良性は柔らかい」という時代は終わりました。本記事は、私たち専門家がどのようにしこりを見極めているか、そして、しこりを見つけた際にどのように行動したらよいかについて紹介します。

胸のしこりの多くは「良性のしこり」?

当院を受診される患者さんを含め、乳がんの初期症状として最も多いのが、胸(乳房)のしこりです。乳房内に何らかのかたまりとして、触れるものを指します。すべてが乳がんというわけではありませんが、しこりの原因を知っておくことは、ブレスト・アウェアネスのためにも大切です。

最新の国内報告では、乳がんは年間で約12万人、年代別では20代で400人以上、30代で4,000人以上、40代・50代・60代・70代はそれぞれ20,000人以上の女性に乳がんが毎年見つかっています。20年前は年間5万人前後であり、若い世代を含む全ての年代において、発症数は2倍以上に増加しています。生涯確率でみると、日本人女性の9人に1人が乳がんになる計算です。

一方で、公衆衛生としての対策型住民検診における乳がん検診の推奨は、40歳以上を対象にマンモグラフィを2年に1回実施するという方針が、20年前から変わっていません。そのため、乳がんの啓蒙活動も、「しこりの多くは良性で、悪性との違いを理解して受診を考える」という案内から、「普段から自身の乳房の状態を意識して生活し、リスクに応じた乳がん検診を継続、変化を感じたら速やかに乳腺外科を受診する」という、ブレスト・アウェアネスの案内へ変わりました。

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ブレスト・アウェアネスについて

「乳がんのしこり」と「良性のしこり」の主な違い

乳がんの「硬い」という特徴は、癌(がん)という病名の語源になったといわれています。

日本や中国の古い医学書では、乳がんは「乳岩」と表記され、乳がんのしこりが非常に硬く岩のようにゴリゴリしていることから、「岩」という漢字を当てたとされます。また、癌を意味する英語の「Cancer」やドイツ語の「Krebs」、医学用語の「Carcinoma」の語源は、古代ギリシャ語でカニを意味する「Karkinos カルキノス」であり、進行した乳がんがカニの甲羅のように硬く、周囲に広がる血管がカニの足のように見えたことから、古代ギリシアの医師ヒポクラテスが名付けたとされます。

このように、乳がんのしこりは硬く、良性のしこりは柔らかいことが、古くから知られる大きな違いでした。乳腺(乳房の中の腺組織)の弾力を決める主な要因は、細胞密度の高さとコラーゲン線維などの間質(細胞の間を埋める成分)に由来するとされます。

がん細胞は、細胞分裂を繰り返して細胞数を急増させるだけでなく、増殖しやすくするための環境づくりを行います(がん微小環境)。周囲に増植するための足場として線維化を誘導し、栄養を集めるための血管も新しく作ります。さらに、がん細胞は周囲の正常な細胞達との共存関係を破綻させ(細胞競合)、自由に移動し(遊走)、周囲の構造を破壊しながら侵入し(浸潤)、ときには炎症を起こします。これらの結果、がん組織は硬さを増していきます。

そのため、典型的な乳がんのしこりは、石のように硬く、表面もゴツゴツしており、指で押しても動きが悪く、周囲との境界もはっきりしないと表現されてきました。ただし、注意すべきは、乳がんが近年急増するとともに、多様化・若年化が進んでいるということです。

従来は、閉経以降に乳腺の多くが脂肪に置き換わり、そこに浸潤性乳管癌という典型的なタイプの乳がんができた場合には、前述のような硬いしこりがみられることが多くありました。つまり、柔らかいところに硬いかたまりができて、気づくということです。

しかし現在では、乳腺が発達している閉経前の乳がんも増加しています。また、閉経後であっても、マンモグラフィで高濃度乳腺(デンスブレスト)と表現される硬めの乳腺の方が多いなど、もともとの乳腺が柔らかい状態とは限りません。

さらに、乳がんそのもののタイプが多様化しており、浸潤性乳管癌は6割程度へ減少し、その他の乳がんが4割あることから、乳がんのしこりの特徴も変化しています。例えば、硬いところに柔らかいかたまりができて、乳がんであることが判明するということです。

それでは、どのようなしこりに気をつけたらよいのでしょうか。

注意すべき「乳がんのしこり」の具体的な特徴

しこりの特徴として、まずは「硬さ」と「形(輪郭)」を考えます。特徴を全て満たせば乳がんというわけではなく、一つでも該当すると、悪性の可能性が高まると捉えます。

硬さ

乳がんの中でも、乳がん細胞が周囲に線維化を起こしながら増殖するタイプ(浸潤性乳管癌の硬性パターン:乳がん全体の3割)では、小石や梅干しの種のように弾力がなく、指で押しても抵抗があり、形が変わらない硬さを示します。硬さの表現として人体で近いのは、骨や硬くなった筋肉です。ただし肋骨とは、形や表面が滑らかであること、乳房の中にあるか外にあるかなどから区別します。

同様に、乳がん細胞が増殖とともに同心円状に膨張していくタイプ(浸潤性乳管癌の充実パターン;全体の2割)では、線維化の反応は少ないものの、細胞密度が非常に高いため、上記と類似した硬いしこりとなります。

一方、乳がん細胞の密度や線維化の程度によっては、比較的柔らかいしこりとなることもあります。非浸潤がんの一部は、ゴムのような弾力をもつしこりを形成します(非浸潤癌の結節タイプ)。この場合には、周囲正常組織との弾力の違いを考えます。

正常な乳房・乳腺の弾力は、脂肪の割合や性質、内部の正常細胞や線維化の程度によって変わります。二の腕や腹部の皮下脂肪のように柔らかく弾力性があり、指で押すと容易に変形する程度のものから、柔らかいブドウやリラックスした筋肉のように、柔軟性があり適度な弾力と厚みを感じる程度までさまざまです。月経前にはこれらの張りと厚みが増し、硬さも変化します。

このような正常乳腺の中に、違う硬さを持つものがあれば、しこりまたは硬結と認識します。非浸潤癌に加え、粘液や嚢胞を作る乳がんのタイプもあり(粘液癌、嚢胞形成性癌)、これらは柔らかいしこりとなります。

形(輪郭)

増殖するがん細胞は、周囲との共存関係から逸脱し、移動しながら拡大するため、形は不整となり、周囲との輪郭も不明瞭で、粗い凹凸を感じることがあります。一方で、膨張性や同心円状に拡大するタイプもあるため、球体や楕円体(卵形)となることもあります。粘液癌や嚢胞形成性癌、非浸潤癌の一部など、周囲を押すように増殖する乳がんのタイプでは、輪郭が明瞭で表面も滑らかなことがあり、良性と間違われることがあります。

その他

その他の悪性の特徴として、「大きさ」は分かりやすい指標です。がんは育ちやすい環境を自ら作るため、速さの違いはありますが、基本的にはどこまでも大きくなります。乳がんは、半数の方に何らかの症状を認めていますが、しこりのサイズが1〜2cmで見つかる方が3割(ステージ1の項目)、2〜5cmで見つかる方も3割(ステージ2の項目)を占めます。

がん細胞の増殖とともに、ゼリーのような粘液を作る粘液癌では、急に大きくなったしこりに気づく方も多いです。良性の腫瘍でも大きくなることはありますが、2cmを超える場合や、以前良性と診断を受けていても大きくなる際には、注意が必要です。

「痛み」も、乳がんのしこりに伴ってよく認める症状です。以前は、脂肪に置換した乳腺にできる乳がんが多かったため、初期には無痛性のしこりとなっていました。現在は、細胞密度が高い乳腺にできる乳がんが増えたため、初期より周囲との間に炎症を生じ、痛みを感じます。乳がんのタイプによっては、痛みが特徴となるものもあります(浸潤性乳管癌の髄様パターン、化生癌)。

さらに乳がんでは、しこりの硬さや大きさ、痛みが「変化」することもあります。感じているしこりは、がん組織だけでなく、周囲の正常組織も一緒になったものである場合も多く、ホルモンバランスやむくみなど、体調に伴ってもその特徴が変動し、小さくなったと一時的に感じることがあります。

乳がんの発生しやすい部位

以前は、乳房の上方外側部、すなわち乳頭から脇にかけての部位は乳腺のボリュームが最も多いため、チェックするようすすめられていました。現在は、乳がんが非常に増えているため、どの部位も注意深く確認することが重要です。

乳腺組織は想像以上に胸に広く分布しているため、鎖骨に近い部位や胸の中央付近など、乳房から外れていると感じる部位でも留意しましょう。また、乳頭の奥はしこりができても発見が難しいため、意識して確認することが大切です。普段から痛みが出やすい部位や、良性のしこりがあると指摘されている付近も注意しましょう。

両方の乳房に同じようなしこりがあるからといって、良性とは限りません。1割の方は、両側の乳がんが同時に見つかっています。脇(腋窩)に乳がんのしこりができることもあります。副乳と呼ばれ、脇にも乳腺が発達している方が日本には多く、乳房内の乳腺と同様に乳がんができることがあります。さらに、乳房内の乳がんがリンパの流れで脇のリンパ節に転移し、そこで増殖する場合にも脇のしこりとなります。

しこり全般にいえることとして、乳がんが皮膚に近い乳房の表面側にできると、その特徴は分かりやすくなります。一方で、乳房の奥側、筋肉に近く深い場所にできると、しこりとの間に正常乳腺が介在するため、しこりが目立ちにくく、その特徴も不明確となります。

悪性を疑うしこりの特徴

現在の乳がんのしこり従来の乳がんのしこり
要因多様化・若年化した乳がん脂肪置換した乳腺に浸潤性乳管がん
硬さ硬いものから柔らかいものまで石のように硬い
表面デコボコから滑らかまでデコボコ
形不整形から円形まで不整形
輪郭周囲との境界が不明瞭から明瞭まで周囲との境界が不明瞭
動きやすさ動かないものからよく動くものまで指で押しても動かない
大きさ数ヶ月で倍増するものから数年かけて大きくなるものまで数ヶ月単位で徐々に大きく
痛み痛みがないものから様々な痛みまで初期は痛みがでにくい

乳がんではない「良性のしこり」の主な種類と特徴

乳房には、良性のしこりもよくみられます。体質や生活習慣、合併する病気など、しこりに関わる要因はさまざまです。良性のしこりは、左右の乳房に複数みられる場合もあれば、一つだけの場合や全くない場合もあり、人によって異なります。また、数が増えることもあれば、自然に治ることもあります。
しこりは腫瘍だけでなく、炎症や正常な生理的反応によって生じることもあります。

線維腺腫

典型的な線維腺腫は、ゴムボールのような弾力のある硬さで、楕円形をしており、表面がツルツルと滑らかです。指で押すと逃げるようにコロコロと動くのが特徴です(線維腺腫の管周囲型、管内型)。以前に線維腺腫と診断されていても、針生検を受けておらずしこりが増大している場合や、2cmを超える場合に、乳がんの可能性を除外するとよいでしょう(非浸潤癌、粘液癌)。

一方で線維腺腫の中には、力を入れた筋肉や小石のように硬く弾力がないタイプもあります(線維腺腫の類臓器型、乳腺症型)。この場合にもしこりが増大するときは、葉状腫瘍の可能性や、悪性化の有無を除外することが大切です。

嚢胞(のう胞)

嚢胞の内部は液体やゼリー状であり、水風船のような張りのある弾力を感じ、円形で表面は滑らかなことが多いです。体質や乳管の閉塞、ホルモンバランスなど生理的範囲の炎症により、乳管が袋状に膨らんでできた嚢胞であれば、一般的には心配ありません。一方で、嚢胞を作る腫瘍(乳管内乳頭腫、嚢胞内癌、嚢胞形成性癌)や、乳がんによる炎症で嚢胞ができている場合もあるため、注意が必要です。また、嚢胞が多数ある場合や、一ヶ所に集まっている場合には、将来的な乳がんのリスクを考慮し、定期的な検査が望まれます。

正常乳腺:広い意味の乳腺症

女性ホルモンの変動やむくみなどの影響により、乳房全体または一部が腫れてしこりとなります。似ているイメージとしては、筋肉痛の際に一部の筋肉が硬くなる状態に近いかもしれません。少し張りがあり、消しゴムのようなツルツルとした弾力を感じます。重い痛みを伴うこともあります。数日経過したり、月経後に改善することが多いとされていますが、症状が改善しない場合には、腫瘍の合併に注意が必要です。

乳腺症:狭い意味の乳腺症

乳房内で生じるさまざまな良性変化のことを総称して「乳腺症」と呼び、硬化性腺症や異型乳管過形成などを認める場合には、徐々に悪性へ進む可能性があります。普段からゴツゴツとした硬さがあり、乳がんのしこりの特徴と区別がつきにくい場合があります。月経周期に伴い、乳房の硬さや痛みは変動しますが、しこりが完全に消えることは少ないのが特徴です。

定期的な検査が望ましく、腫れや大きさ、痛みが増しているとき、皮膚のつっぱりや乳頭分泌など合併する症状が増えたときには、次の検査を待たず、早めに受診しましょう。

しこりを見つけたら?検査の流れ

しこりを見つけたら、乳腺外科を受診し、原因を調べましょう。日本乳癌学会の認定施設や乳腺専門医が在籍する病院があれば、なおよいです。症状がある場合に、健康診断や人間ドックでの乳がん検診を受けると、原因が十分に特定できなかったり、治療開始までに数ヶ月を要し、悪化してしまうことがあります。

気づいたしこりの情報をメモしておいたり、これまでに受けた乳がん検査の記録を探しておくと、検査がスムーズに進むかもしれません。

乳がんが見つかった方のうち、家族にも乳がんの病歴がある割合は2割です。家族に乳がんの方がいないからといって、受診をためらわないでください。乳がんの4分の1は増殖スピードが速く、数ヶ月で増大します。

家族に20~30代で乳がんを発症した方がいる場合には、遺伝性乳がん(HBOC)など、進行が速い乳がんの可能性があるため、早い段階から定期的な検査を受けることに加え、しこりに気づいた際には、迷わず迅速に動きましょう。

症状に気づいて受診した時点で、乳がんの病期(ステージ)が進んでいて、「もう遅い」ということはありません。症状に気づいて乳腺外科を受診し、乳がんの確定診断に至った方のうち、4割はステージ 0 または ステージ1であり、適切な治療により完治できます。

乳腺外科での検査のプロセスを事前に知っておくと、受診に伴う不安が軽減されることでしょう。

(1)問診・診察・マンモグラフィ・乳房超音波検査

乳がん検診と同様に、しこりを見つけた際の基本となる画像検査は、マンモグラフィと乳房超音波検査です。しかし、何らかの異常があるかを見つけるスクリーニング目的の乳がん検診とは違い、原因を調べることを目的とするため、検査の質が異なります。例えば、マンモグラフィではトモシンセシス(3Dマンモグラフィ)や拡大スポット撮影(気になる場所をさらに詳しく撮影する)を、乳房超音波検査ではしこりの血流(ドプラ)や硬さ(エラストグラフィ)の評価を適時追加し、しこりの原因を調べます。

問診は、グレーゾーンの病変や通常は良性と考えられる病変があった場合に、次の段階の精密検査に進むかどうかを判断するための重要な情報となります。今回のしこりの経過や他の症状の有無に加え、既往歴や家族歴、妊娠・出産歴、月経状況、飲酒・喫煙歴、職業・運動習慣など、乳がんリスクに関する情報を確認します。

診察は、乳がんの多様化・若年化に伴い、専門医であっても熟練していなければ悪性の見極めが難しく、専門外の医師が多く携わる住民検診(対策型検診)では、必須の項目ではなくなりました。診断技術を有する専門医が行う精密検査では有効であり、基本の画像検査では特徴が出にくい乳がんのタイプ(小葉癌、非浸潤癌)、乳腺症が背景にあり病変が複雑化しているタイプ、画像結果と診察の特徴が一致しない場合などに、次なる精密検査に進むかどうかの判断につながります。20代〜30代中盤のときには、問診、診察、乳房超音波検査を先に行い、それらの結果に応じて、トモシンセシスを追加して進めることがあります。 

しこりが良性と確定診断された際には、診察で得られた正常乳腺の性質によって、今後の乳がん検診の内容や受診頻度の目安、セルフチェックやブレストケアについてご案内します。

(2)細胞診/組織診(針生検)・乳房MRI検査

基本検査の結果、さらに情報が必要な場合には、通常、細胞診や組織診(針生検)が行われます。どの生検方法が適しているかは、悪性の可能性や疑わしい腫瘍のタイプによって選択されます。医療機関によっては、設備や診療体制の違いから、生検に対応しておらず、細胞診のみ可能な場合もあります。必要な検査を受けられるよう、事前に確認しておくと安心です。

造影剤を用いた乳房MRI検査は、乳がんを評価する上で最も有効な画像検査です。以前は主に乳がんと診断された後に、手術前の切除範囲評価として使われていましたが、近年では乳がんが疑わしい病変の判断にも広く用いられるようになっています。

MRI装置の進歩に伴い、造影剤なしの単純MRI検査も、乳がん検診の目的で行われるようになってきています。重要なことは、MRI検査のみで全ての乳がんが分かるわけではなく、それぞれの検査に利点があり、複数の検査を組み合わせることが、早期発見には大切です。

針生検や乳房MRI検査、あるいはその両方を用いてしこりの確定診断に至ります。

まとめ

「胸のしこりを見つけたら、検査を受ける」これが答えです。ブレスト・アウェアネスの意識のもと、セルフチェックを通して乳房の状態を普段から理解し、乳房を意識した生活を送ることが、しこりや痛みなどの変化に気づくことにつながります。

乳がんはこの20年で倍増しており、多様化・若年化に伴って、従来の悪性の特徴とは異なるしこりで乳がんに気づく方が増えています。
「今まで感じたことのないしこりに気づいたら、検査に行きましょう!」 
良性と言われていても、しこりが大きくなるなど変化を感じた場合は、再検査を受けることが正解です。必要であれば、セカンド・オピニオンを利用することも一つの選択肢です。

診察、トモシンセシス(3Dマンモグラフィ)、乳房超音波検査でしこりの原因を調べ、悪性の可能性がある場合には、針生検やMRIなど次の精密検査によって早期治療につなげましょう。良性の場合は、今後の乳がんリスクを評価する上で有益な情報となります。
乳房に自覚症状がなく、これまでの検査で病変を指摘されたことがない場合には、ご自身のリスクに応じた定期的な乳がん検診を受けることが基本となりますが、精密検査に対応可能な信頼できる乳腺外科をあらかじめ調べておくと、ご自身はもちろん、ご家族や友人にとっても心強い備えとなるでしょう。

四谷メディカルキューブは、都市型先端医療センターとして、最新型のトモシンセシス(3Dマンモグラフィ)、AIアシスト乳房超音波、MRI装置を完備し、各種針生検にも迅速に対応しています。初診時から乳腺専門医が担当し、遠方からお越しの患者さんも多いことから、少ない来院回数で精密検査や早期治療につなげられるよう努めています。
きず跡の目立たない乳房温存手術(スカーレス・ブレスト・サージェリー)をはじめ、痛みの少ない検査・治療、日帰りから2泊の短期入院が可能となるケアに、チーム医療で取り組んでいます。

胸のしこりなど、いつもと違う感覚を乳房や脇に見つけたら、乳腺外科を受診しましょう。病院選びに迷う際は、当院へいらっしゃってください。
自分や愛する人のために、まずは一歩。いつからでも何度でも。

著者情報

林 光博 医師 四谷メディカルキューブ 乳腺外科 部長

高知大学医学部卒業。熊本大学医学部附属病院、熊本大学大学院生命科学研究部助教、国立がん研究センター先端医療開発センター、熊本市立熊本市民病院乳腺内分泌外科科長を経て、2020年より現職。歴代の日本乳癌学会会長のもとで研鑽を積み、国立がん研究センターでは国内外の研究者や大手製薬会社とともに最新の癌治療開発に尽力。国の医療研究開発機構AMEDの予算で癌研究を推進した数少ない乳腺専門医。医学博士。米国臨床腫瘍学会ASCO正会員、米国癌学会AACR正会員、ニューヨーク科学アカデミー会員。日本乳癌学会 乳腺専門医、日本外科学会 外科専門医、ほか。