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vNOTESはお腹にきずのない腹腔鏡手術です

vNOTES(ヴイノーツ)はお腹にきずをつけずに膣からアプローチする腹腔鏡手術です。

膣の1番奥には子宮頸部がありますが、その近くの膣壁を少し切ってお腹の中に腹腔鏡や器具を挿入して行う手術となります。

海外では2012年頃より開始された手術であり、日本においても保険適用の機器が導入され、2020年頃より始まった比較的新しい手術です。国内でも少しずつ対応する施設が増え、2022年には国内でvNOTESができる施設が100以上に増えました。

最大のメリットは、お腹にきずをつくることなく手術できることで、患者さまの痛みなど、負担を大きく軽減します。

ただし、大きい腫瘍や癒着のある症例には不向きであり、全ての症例においてvNOTESが適応されるわけではありません。

当院では、子宮全摘術、卵巣・卵管といった付属器の手術には、積極的にvNOTESを取り入れております。

メリット

  • 腹部にきずをつくることがないため、整容性(美容面)で優れている
  • 術後の痛みが少なく、早期の社会復帰が可能となる
  • 保険適用であり、患者さまの費用負担は変わらない

デメリット

  • 重症な症例、癒着症例、性交未経験症例には行えない
  • 難しい手術のため、医師の技術が重要となる
  • vNOTESが難しい場合は、通常の腹腔鏡手術に術式を変更することもある

vNOTES(経腟的腹腔鏡手術)が適応となる病気

子宮筋腫・子宮腺筋症・子宮頸部異形成

子宮全摘術が必要になる患者さまの多くの症例で、vNOTESが可能です。

子宮筋腫核出術はごく限られた症例でしか実施できません。

卵巣嚢腫

卵巣温存手術、全摘手術ともにvNOTES手術が可能です。

癒着が強く予想される子宮内膜症では実施しておりません。

vNOTES(経腟的腹腔鏡手術)の実際

術前の準備や麻酔、手術時間などは、通常の腹腔鏡手術と変わりありません。

腹腔鏡手術や開腹手術と同様の治療がお腹にきずをつくることなく行えるというメリットがあります。

重症例や性交未経験の患者さまの場合は、腹腔鏡手術には適応するものの、vNOTESでは適応外となることもあります。

実際に手術可能かの診断は、外来の診察にて確定します。

手術時は膣の奥に小さい穴を開けて、そこから腹腔鏡や器具を挿入して手術を行います。

月経中でも手術は問題なく行えるため、月経の調整は不要です。

また、術後に膣が短くなったり、性交痛が強くなったりすることもありません。

子宮全摘術は3ヶ月、その他の手術は1ヶ月様子をみていただければ、その後、性生活も通常通り行えます。

術後、妊娠された場合、出産に経膣分娩を選んでいただくことも可能です。

vNOTESでしか適応しない病気はなく、不安な方は通常の腹腔鏡手術を行うことができます。

vNOTESのイメージ(側面) 膣から病変部へアプローチ
vNOTESの創部 お腹にきずがない

手術までの流れ

  1. 初診
    初診時には一般的に超音波検査を用いて、骨盤内の状態を確認します。
    患者さまの症状や病状、ご希望に合わせて、どのような治療法が良いのかご提案させていただきます。
    手術療法が必要になった時は、vNOTESにするべきか、通常の腹腔鏡手術にするべきかも含め、患者さまと相談して手術日を決定します。
    月経周期を調整する必要はなく、仮に月経と手術日が重なっても問題なく手術を受けることができます。
  2. 検査
    手術決定までの間にMRI検査を行うこともあります。
    また、麻酔をかける上で必要となる血液検査、胸部レントゲン検査、心電図検査なども行います。(初診日に手術日が決まった場合、これらの検査も同日に実施することが可能です。)
  3. インフォームドコンセント
    手術の内容やリスクについては、患者さまご本人にじっくり時間をかけて詳しくご説明します。
    ご本人の希望があれば、ご家族やパートナーの方に同席していただくこともできます。
    手術について不明な点やご不安な点がありましたら、その都度ご質問ください。
    麻酔科医師による全身麻酔の説明もあります。
  4. 入院・手術
    手術日当日にご来院いただきます。
    お付き添いの方がいらっしゃる場合には、手術後、医師の説明までお待ちいただくこととなります。
    術後の説明の後、患者さまと面会することができます。
    手術時間は状況によりますが、だいたい1~2時間程度です。
    vNOTESの場合は、一般的に1~3泊の入院期間を設けております。

入院スケジュール

DAY0:入院・手術、食事開始(夕食) DAY1~DAY2-3:退院、シャワー ※状況や希望によって入院日数が異なります

手術後の回復力を高める入院生活

手術前処置はありません。
手術当日にご来院いただきます。
下剤・浣腸・術前点滴の使用を控え、ストレスフリーで歩いて手術室に入室します。
手術後の痛みと吐き気の軽減に努めています。
持続硬膜外麻酔(写真)を使用した疼痛管理と国際的ガイドライン推奨の薬による嘔気対策を実施しています。
手術当日から食事を開始します。
夕食から経口摂取が可能となります。
入院中はフランス料理の巨匠 三國清三シェフ監修の院内レストラン「ミクニマンスール」で調理した食事を自室にてお召し上がりいただけます。
手術翌日からシャワー浴ができます。
シャワー・トイレ付きの個室で、普段と変わらない生活に向けて全身の回復を促します。

手術費用について(概算)

健康保険の適用となります。3割負担の場合のおおよその目安です。

腟式腹腔鏡下子宮全摘術
270,000~300,000円
腟式腹腔鏡下卵巣嚢腫摘出術
160,000~180,000円
腹腔鏡下付属器切除術
160,000~180,000円
  • 高額療養費制度の対象となります。所得によって決められた自己負担限度額を超えた分が払い戻されます。加入している健康保険証の発行元に事前申請を行い、交付された「限度額認定証」を退院までにご提出いただくと、医療費請求額を自己負担限度額までの金額にとどめることができ、医療費の窓口負担を抑えることができます。
  • 差額室をご利用の場合は別途となります。

医師紹介・実績

  • 婦人科部長
    羽田 智則(Tomonori Hada)

    2001年慶應義塾大学卒業。倉敷成人病センターを経て、2023年より現職。専門は婦人科腹腔鏡手術とvNOTES手術。日本産科婦人科学会 産婦人科専門医・指導医、日本産科婦人科内視鏡学会腹腔鏡技術認定医、日本内視鏡外科学会 技術認定医(産科婦人科領域)。日本産科婦人科内視鏡学会評議員・幹事、APGET Vice President (Asia Pacific Gynecological Endoscopy Training Group;アジア太平洋地域婦人科内視鏡トレーニンググループ副理事長)を務める。

一人ひとりの患者さんの希望と悩みに寄り添いながら、お腹にきずができないvNOTESを安全・安心とともに丁寧におこなっていきます。

メッセージ

婦人科良性疾患では病名は同じでも出てくる症状は様々です。患者さんの希望も悩みも同じではなく、将来への希望も含めた個別の治療が必要です。vNOTESはお腹にきずができず、非常に低侵襲で痛みの少ない手術です。当院を受診される患者さんだけでなく、多くの患者さんがvNOTESの恩恵にあずかるよう、これからも中心的な医療機関として安全な普及と啓蒙活動を行っていきます。

実績

国内のvNOTESの普及に携わり、現在までに20回以上の国内ワークショップや各種学術集会での講演も行っております。また、海外の医師に向けたワークショップや海外講演など、国内のみならず、グローバルに啓蒙活動に取り組んでいます。

  • 腹腔鏡手術執刀件数 約2100件(うちvNOTES 210件)※~2023年12月
  • vNOTESに関する国内研修会主催 31回、講演20回
  • vNOTESに関する海外研修会主催2回、講演6回
  • 腹腔鏡およびvNOTESの手術指導
    滋賀医科大学病院、名古屋大学病院、聖マリアンナ医科大学病院、聖路加国際病院、山王病院、都立駒込病院、足利赤十字病院、聖マリアンナ医科大学東横病院
  • 第25回カールストルツ賞受賞(日本内視鏡外科学会)
    演題「vNOTESで付属器腫瘍手術、子宮筋腫核出術はどこまでできるか」

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