子宮筋腫(しきゅうきんしゅ)
40代女性の4人に1人が持っているといわれています。
【監修/子安保喜医師】
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子宮筋腫の種類

子宮筋腫の検査・診断・治療

子宮筋腫の検査・診断

内診をした上で超音波検査をすれば子宮筋腫があるかないかは大体分かります。
子宮筋腫と同じように子宮の筋肉から発生する腫瘍で悪性のものを肉腫といいますが、これとの関連を調べるときはMRIで検査します。
引き続き経過を見守る必要があるとき、また子供を生みたい患者さんについては、MRIで筋腫の位置と大きさを確認します。

保存的治療法

多くの患者さんが、検査や治療で痛い思いをするのは嫌、手術はなるべく避けて薬で治したいと思っておられます。そのため、子宮筋腫の治療でも「手術をする方法」と「薬物療法」の二つを使い分けます。

薬物療法では、子宮筋腫がそれほど大きくなく症状も強くない場合、痛みがあれば鎮痛剤、貧血であれば増血剤などの、いわゆる対症療法で治療します。
このような対応で不十分な場合には、ホルモン療法を行います。

その一つは偽閉経療法です。これは、閉経後は子宮筋腫が縮小していくことから、薬物によって人工的に閉経状態にする治療法です。先ほど子宮筋腫はエストロゲンの分泌によって大きくなると書きましたが、そのエストロゲンの分泌を薬で抑えるのです。そうすると筋腫は縮みますし、生理がとまるので生理に随伴する症状である貧血がやみます。

ただしこの治療法の弱点は、骨量低下や更年期症状などの副作用があるため、薬を連用できるのは6ヵ月が限度であること。6ヵ月間は調子がよいが、やめると再び生理が始まり筋腫も元に戻ることです。
そのため、この治療で閉経まで逃げ込んだり、手術までの一時的な療法として活用します。

子宮筋腫の手術

子宮筋腫の手術療法には大きく分けて、子宮を全て摘出する根治手術である「子宮全摘手術」と、子宮を温存しながら筋腫だけをくりぬく「子宮筋腫核出手術」があります。

以前は子宮筋腫の手術といえば子宮全摘手術を指すことがほとんどでした。
しかし最近は子供もいてお年が40歳を超えている方でも子宮を残したいという希望も多く、当院ではできるだけ患者さんのご希望に沿うような形で対応するようにしています。
もちろん子供はいらない、子宮は残さなくてもよいという方の場合は子宮全摘手術を行います。

子宮筋腫手術を行うか否かを決める基準

子宮筋腫に関して手術をすすめるケースは、一般的には以下の通りです。

  • 筋腫によって子宮の大きさが超手拳大(握りこぶしを超える大きさ)のとき
  • 子宮筋腫が大きくなくても症状が強いとき
  • 子宮筋腫以外に原因の見当たらない不妊症があり、出産を希望されているとき

子宮の内腔に飛び出してくる粘膜下筋腫は小さくても症状が強いことが多く、このような場合は直径が2cmくらいの大きさであっても手術の対象になります。
手術療法にあたり大切なことは、筋腫が原因と考えられる過多月経や月経痛、頻尿や尿閉などの圧迫症状、筋腫以外には原因がみあたらない不妊症(筋腫がなく、子宮のコンディションがよい状態では妊娠もうまくいきやすくなります)など、本当に手術の適応かどうかを正確に判断することにあります。

注目を集めている子宮筋腫の腹腔鏡下手術

子宮筋腫手術は、以前は、お腹を開いて摘出する「開腹手術」か、膣から摘出する「経膣的手術」で、子宮全部あるいは子宮筋腫を摘出する方法が行われていました。
「開腹手術」の長所はお腹全体を観察できることで、短所はお腹に大きな傷ができ患者さんの身体的負担が重いこと。 「経膣的手術」の長所はお腹に全く傷がつかないことで、短所は術前も術後もお腹の状態を確認できないことです。

この両方の手術の長所を併せ持つ方法はないかということで取り入れられたのが子宮筋腫の腹腔鏡下手術です。これは、お腹に直径5~10mmほどの穴を3つ開けて、一つは腹腔鏡を入れお腹の中を観察し、もう二つの穴に操作用鉗子を入れて子宮あるいは筋腫を摘出する手術方法です。
患者さんにとってこの子宮筋腫の手術は、傷口が小さい痛みが少ない手術の翌日には歩け1週間以内で退院でき社会復帰が早いなど、いいことずくめです。

ただ認識しておいていただきたいのは、この子宮筋腫の手術には熟練した技術が求められること、開腹手術では起きない内視鏡手術だから起きる重篤な合併症もあるということです。
TFS手術 したがって、子宮筋腫の腹腔鏡下手術を希望される場合は、担当の医師が「この手術を適用するのがふさわしい患者さんはどういう人か」という基準をしっかり決めているかどうか、腹腔鏡下手術に熟練した医師が執刀してくれるのかどうか、といったことを目安に医療機関を選ばれることをおすすめします。

当院には全国でも330名ほどしかいない日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医が3名在籍し、年間約400件の婦人科内視鏡手術を行っています。
また、当院には日本内視鏡外科学会技術認定医(消化器・一般外科領域)も3名在籍しており、内視鏡手術に特化した施設として年間1000件以上の内視鏡外科手術を行なっています。

当院での手術をご希望される方へ

まずは婦人科外来をご予約ください(予約電話番号:03-3261-0414)。現在すでに他病院・他医療機関におかかりであれば、紹介状をお持ちになることをお勧めいたします。
初診から手術日決定までの流れ、入院後のスケジュールについては「手術までの流れ」のページをご覧ください。

なお当院では子宮全摘手術に関しては保険診療にて行っていますが、子宮を温存する腹腔鏡(補助)下子宮筋腫核出術のうち難易度の 高い症例は、自費診療にてお受けしています。詳しくは「腹腔鏡(補助)下子宮筋腫核出術について」のページをご覧ください。

診療予約のご案内
診療予約受付:電話番号03-3261-0414 (9:00-17:00・日曜/祭日を除く)
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