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切断指、指の変形に対する爪移植手術
手指は細かいものを掴むという重要な機能を有するだけでなく、常に露出して使うという特徴から自然な形も必要となります。「痛みがある」指は日常動作に制限を生みますが、「形の悪い」指は社会生活を制限します。しかし、指先は狭い範囲に重要な組織(爪、骨、神経、血管、腱、皮膚)があることから、その再建は非常に高度な技術を必要とします。
■爪はどうやって生えるか
欠損した「指を作る」ためには、組織の移植が必要ですが、もっとも困難な手術は「爪の再建」です。爪の大部分は、末節骨骨膜上の爪母と呼ばれる部分で産生されますが、爪自体の力で指先へ伸びて行くわけではありません。爪母からは爪床と呼ばれる厚い膜の様な組織が生まれ、この爪床が爪をベルトコンベアーの様に末梢へ運んでいきます。(右図参照)
したがって、爪母が欠損していると爪はできませんし、爪母が残っていても爪床がなければ爪は伸びていきません。爪の再建方法は爪母と爪床が残っているかどうかで大きく変わってきます。
再建方法の種類
誤って切断したり、生まれつきの変形により指先に変形がある場合の再建方法は大きく分けると以下のようになります。
A. 爪はあるが指先が変形し指が短い

術前
手の最終像
足の最終像
掌側は指の中で皮膚を移動させ(皮弁を移行させ)、その上に足母趾から採取した爪床を移植します。足には変形はでませんし、足の爪は元に戻ります。
B. 爪がない

術前
最終像
足の指の爪の一部を血管や神経を付けて採取し、マイクロサージェリーの技術により動脈、静脈、神経を吻合して組織を移植します。採取した足の爪の幅は狭くなりますが、なるべく変形を残さないように採取部も閉鎖します。

術前
最終像
最終像
術前
最終像
最終像
C. 指先がすべてない

術前
手の最終像
足の最終像
足趾全体を手指に移植します。足の指の数は減りますが、歩行には問題はありません。
D. 手術を希望しない

義肢
最近は義肢(人工の指)も大変に発達してきています。指の変形にあわせて適切な義肢の作成を指導します。
入院期間・費用
手術の大きさによって異なりますが、大体5日から2週間程度の入院が必要です。
手術費用はそれぞれのケースで異なりますが、保険適用の手術です。
成功率
マイクロサージェリーは非常に高度の技術を要する手術ですが、患者さまの体質・体調にも大きく影響されます。
縫合した血管が縮んで血の流れを妨げる「れん縮」とよばれる生理的反応が人によっては非常に強く個人差があり、血栓という血のかたまりが血管内に出来て移植した組織に栄養が行かなくなり壊死に至ることがあります。高齢や糖尿病の方はこの傾向が高いですが、それ以外でもれん縮は起こります。
熟練したマイクロサージャンでも5~8%程度の術後のトラブルがあると言われていますので、この手術を受ける場合は経験豊富な施設や術者を選ぶ必要があります。当院では300例以上の経験を持つ熟練した医師が手術を担当しますが、それでも4%程度に再手術が必要となり、2%程度は移植組織が生着しません(壊死してしまう)。移植組織が生着しない場合は、他の方法で出来る限りの再建を行うことになります。
下記にお問い合わせ窓口へお気軽にご連絡下さい。





