- 【1】胆石(胆石症)ってなんですか?
- 【2】胆嚢結石症(胆石症)にはどんな症状がありますか?
- 【3】胆石の治療・手術について(傷跡のない手術!? ― 単孔式内視鏡手術)
- 【4】胆石の腹腔鏡下手術はだれでも受けられるのですか?危険は無いのですか?
- 【5】手術のスケジュールや費用、担当医(内視鏡外科学会技術認定医)・手術実績について
腹腔鏡下の胆嚢摘出手術はだれでも受けられるのですか? 危険は無いのですか?
〜 腹腔鏡下手術はだれでも受けられるのですか?〜

全身麻酔に耐えられる身体であることが重要です。技術と手術器具の進歩によって、腹腔鏡下胆嚢摘出手術の適応は大きく広がりました。現在はほとんどの胆嚢結石症(胆石症)が腹腔鏡下手術の対象であるといっても過言ではありません。しかし、中には腹腔鏡下の手術を受けられない、または適切ではない方がいます。腹腔鏡は直径1cmほどの細長いカメラで行いますので、手術のときに見える視野が限られています。そのため脂肪が多すぎたり癒着が強かったりすると、よく見えなくなりますので手術が危険になります。以前に上腹部の手術(胃や十二指腸などの手術)を受けられた方は癒着のために手術ができない事があり、このような方には開腹手術をおすすめいたします。また、細長い器械をお腹に差し込んで手術を行うため、器械の動きが制限されますので、予想外の出血が起こったり、炎症や癒着などによって解剖が不明である場合には、手術中に腹腔鏡下手術から開腹手術に変更して行う場合もあります(当院で最近3年間に開腹手術へ変更になったのは313症例のうち1症例のみです)。
〜 腹腔鏡下の胆嚢摘出術には危険は無いのですか?〜

胆嚢摘出術に伴う合併症には、出血のほか胆汁漏出や胆管損傷があります。中でも腹腔鏡下の胆嚢摘出術では胆管損傷の報告が多く見られます。 胆嚢摘出術では胆嚢と胆管を結ぶ胆嚢管というところを切って胆嚢を取り出しますが、腹腔鏡下という視野が限られた状態であることに加え、癒着が強かったり、胆管の走行は人によって少しずつ異なっているため、総胆管と胆嚢管を見誤って総胆管を傷つけてしまうことがあるのです。
これを防ぐためには胆管の位置をきちんと把握するしかありません。胆管を確認するための術前検査として、一般的には採血検査、超音波検査、胆道造影検査を行い、必要に応じてCTやMRIを追加します。
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超音波検査でとらえた胆嚢結石 |
胆道造影像(DIC) |
MRIでとらえた胆嚢結石 |
当院では、胆道造影検査は経静脈的胆道造影(DIC)に加えて単純CTを撮影し、その後画像を3Dに構築するDIC 3D-CTを標準としています。 これはヨードアレルギーがない方であれば、点滴だけで苦痛が少なく検査を受けることができます。画像によって胆道の状態が立体的に、詳細に検討できるので、患者さんにわかりやすい説明ができるだけでなく、外科医にとっても手術の戦略が立てやすいというメリットがあります。 また、胆嚢摘出手術中にも胆道造影検査を全例に行います。 この検査の目的は、胆嚢管を切り離す位置が正しいのか確認し、大きな胆管損傷を避けることです。副胆管といわれる解剖学的異常がある場合、造影で確認すればより安全に手術を行うことができますし、また、偶然に総胆管結石を発見すれば、追加手術をその場で行うこともできます。 これらの検査を行うことにより、気付きにくい異常を発見し、胆嚢摘出手術中の危険を回避することができます。そしてどのような症例に対しても慎重に丁寧に手術を行うことができるのです。 その他、腹腔鏡下手術に伴う合併症で深刻な問題は深部静脈血栓症(いわゆるエコノミー症候群)です。特に下肢静脈瘤をお持ちのかたやピルを内服されている方はリスクが高くなります。当院では深部静脈血栓症を予防するために弾性ストッキングや脚をマッサージする器械を使用します。 |
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胆道造影像とCTをあわせたDIC 3D-CT |
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術中造影で描出された副胆管 |
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